こんにちは。カメラマンのni28です。
大学の時に出会った教授の影響で政治・経済・社会に興味を持つようになりました。
教授の勧めてくれた『世界』(岩波書店)はクオリティマガジンと言われて、知識層のための雑誌です。
内容は、リベラル・反戦・人権・民主主義・環境・貧困・芸術など、弱者に寄り添うような論文・エッセイが多いです。
何が本当なのかわからない時代で、これから何が起こるのかわからない時代です。
クオリティマガジンは自分の中の判断基準を養成するのにとても有益です。
『世界』(岩波書店)を読み始めて10年以上経ちました。
今回は、『世界』2021.7月号 p.128 スマホとデジタル全体主義(百木漠)
について書きます。
目次
- まとめ
- 感想
- 論文の要点
まとめ
最新テクノロジーによって人間の条件である自由と多様性が奪われようとしている。 私たちはスマホを使う事により、 より魅力的な生活を享受する代わりに自由を奪われる危機に接している
感想
甘い誘惑に誘われて、気が付けば人間の尊厳を失い奴隷のような生き方をしている。
そんな危機の中で自分が生きていることを再認識させてくれたいい記事だった。
ネットは本当に便利だ。スマホも便利で手放せなくなっている。
その便利をさを享受するかわり自分の情報を差し出しているのだ。
コロナ禍において、IT企業が業績を伸ばした。GAFAなどのトップ企業が利益を総どりするような時代になっている。富の分配が不公平になり、持てる者と持たないものの格差がより広がったように思う。貧困層は余裕や資金がなくなり、日々の選択肢が狭まっていくばかりだ。その狭い選択肢の中で効率的な選択をしようとするが、それはIT企業の罠であったりする。その結果、人間の根源であるはずの自由や多様性を失っていくのだ。
中国のような「幸せな監視社会」はダメなのだろうか。
犯罪率は低下して身の安全をある程度享受しつつ、ある一定のルール下での生存を許可される生き方。
考えてみるとペットだ。
野性を失ったペットは幸せなのだろうか??
論文の要点
■デジタルデータとして記録されるという事
●スマホ・インターネットはIT企業の草刈り場
・行動をデータ提供している
・GPSなど
●プラットフォームビジネス(Google,Amazon)
・欲望を先取りして行動を操作する
・市場は人間の未来を取引すること
-参考:「監視資本主義の時代」(ショシャナ・ズボフ)
●監視文化の誕生
⇔1984(オーウェル)のいうような強大な権力による監視社会ではない
・自ら進んで身をさらす参加型監視
■現代の全体主義
●全体主義とは
・テロルによってイデオロギーを無理矢理に現実化していくことにより、人間の自発性と複数性を破壊しようとする支配体制
→人間の条件である自発性(自由)と複数性(多様性)を破壊する
-ナチズム:反ユダヤ主義(レイシズム)
-スターリニズム:マルクス主義(唯物史観)
●現代では最新のテクノロジーが人間の条件を奪う
・ビッグデータや人工知能によって最適解を導きだす事によって
例:○○大学に△△学部に進学して□□を学ぶのが将来的に最も成功の可能性がある
■巫女AIの登場
●人間の提供する個人データを資源とする
・スマホをインターフェイスとする
→その他ウェアラブル装置
-マイクロチップ
-グーグルグラス
-アップルウォッチ
※スマホは安楽で効率的で生活が楽になるという魅力がある一方で、監視資本主義・デジタル全体主義の危機にさらされ、自由を奪われるという危険がある
●人間主義からデータ主義への大転換
・人間主義:自らの人生を自分で決定することが前提
・データ主義:人工知能のアルゴリズムやデータベースのデータが中心
■幸福な監視社会
●中国
・お行儀がいい
・監視社会
・デジタル・レーニン主義
■ヒューマニズムにこだわるべきではないか
●データ主権の必要性
ありがとうございました☆ni28でした。
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1H/かかった時間
カテゴリー:教養
タグ:政治・経済・社会,世界(岩波書店)
よかった点:インスタに投稿したやつの流用
改善点:ちゃっと書いた
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