こんにちは。カメラマンのni28です。
大学の時に出会った教授の影響で政治・経済・社会に興味を持つようになりました。
教授の勧めてくれた『世界』(岩波書店)はクオリティマガジンと言われて、知識層のための雑誌です。
内容は、リベラル・反戦・人権・民主主義・環境・貧困・芸術など、弱者に寄り添うような論文・エッセイが多いです。
何が本当なのかわからない時代で、これから何が起こるのかわからない時代です。
クオリティマガジンは自分の中の判断基準を養成するのにとても有益です。
『世界』(岩波書店)を読み始めて10年以上経ちました。
今回は、『世界』2021.10月号 気候崩壊と脱成長(斎藤幸平)
について書きます。
目次
- まとめ
- 感想
- 論文の要点
まとめ
資本主義の根本である私的所有が地球の未来を犠牲にしている。 しかし、私的所有に付随する「自由」「平等」のために私たちは資本主義を選び続けている
感想
人類が気候変動を引き起こしていることは疑う余地がない。
しかし、普段から長時間労働や消費社会に没頭している人たちには、学ぶ機会がなく、気候変動の存在を他人事としてとらえている人が圧倒的多数だ。
2030年までにCO2の削減ができなければ、気候変動による地球環境破壊は免れない状態になるといわれていて、それは不可逆的であるとしている。
今は、2022年だから、あと8年しかない。
資本主義システムは成長を至上目的として、人々を狂気に駆り立てている。地球が滅びゆく寸前まできているのに、そして、それが確実な事をわかっているくせに、今日も経済の成長のために人々は狂気乱舞で働き続けている。
人間は地球破壊をするためのすごいシステム、すなわち資本主義を生み出した。
これが人類の功績なのだろう。
論文の要点
■人類が気候変動を引き起こしていることに疑う余地はない
●IPCC:第6次評価報告書
・あと10年で+1.5℃を超える
■資本主義の性
●フロンティアを切り開き続ける
・人新世で残っているフロンティアは宇宙だけ
●資源を徹底的に利用して、労働力を搾取して経済成長すること
●採取主義
・植民地支配(奴隷・金銀採掘・プランテーション・化石燃料)
●不等価交換
・途上国(グローバルサウス):資源(100億トン/年)、労働力(1億8200万時間/年)→先進国:CO2、ゴミ→途上国
■脱成長のジレンマ
●経済成長が前提の思考法
・エネルギー消費量は増え続ける
●グリーンニューディールも資本主義の「暴力性、抑圧、搾取」によって理念が骨抜きにされてしまう
→成長なきグリーンニューディールが必要
■反消費主義
●超市場社会→幸福、健康、能力開発を奪う悪循環
・長時間労働、広告だらけ、欲望増幅、環境破壊
・健康維持のためにアップルウォッチをつけて、豪華ホテルでリラックスする
・家はローンでサブスクを行い、課金ゲームをする
●公共財の創出が必要
・公園
・図書館
・共同農園
●スローダウン
・民主的意思決定
・自律性
・競争、独占の制限
■資本主義による女性からの収奪
●セクシズム
・生殖能力の管理権を奪う
・ケア労働、家事労働のただ乗り
■エコフェミニズムという視点:地球のケア
・自然の維持再生
●反セクシズム
●反資本主義
●反レイシズム
■差別システムに抜本から挑む
●脱成長
・反植民地主義
・あらたな快楽主義:スローダウン、公共財
・ケア革命
●コミュニズム
・私的所有が地球の未来を犠牲にする
・現在私的所有は神聖不可侵とされてる
・また、私的所有の価値観には自由、平等が付随する
●政策提言
○化石燃料施設の強制閉鎖
○飛行機の制限
○最大年収の制限
○大型車の禁止
ありがとうございました☆ni28でした。
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カテゴリー:教養
タグ:政治・経済・社会,世界(岩波書店)
よかった点:インスタに投稿したやつの流用
改善点:ちゃっと書いた
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